ことばおじさん「天ぷら」

NHKを見ていると、たまに「ことばおじさん」こと梅津アナウンサーが方言や日本語を解説しているのを見かけることがあります。先日、「天ぷら」について話をされていたんですが、なかなか面白かったですよ。

概要・・・魚介類などに衣をつけて油で揚げたものを一般的には「天ぷら」と呼びますよね。でも、西日本では、魚のすり身を油で揚げた「さつま揚げ」を「天ぷら」と言う地域が多く、そのため、西日本では「天ぷら」というと、2種類の食物を表すんだそう。まあ、九州出身なので、身近な言葉なんですよね。でも、やっぱり東日本では珍しいのかな。北海道のスーパーでは、「丸天」や「ごぼう天」という商品名は使われていたけど・・・。

その後、つい笑っちゃったのが、「天ぷらうどん」の話。西日本で天ぷらうどんを注文すると、練り物の天ぷらがドンと乗ったものが出てくることがあるそうです。「じゃあ、衣をつけて揚げた天ぷらをのせたのは何というのか?」と、梅津アナが熊本のうどん屋さんに聞いたところ、それは「えびうどん」と呼ぶんだそう。でも、地域によっては「えびうどん」とは、素揚げした海老がのってるうどんを示す地域もあるそう。
―そこで「では、もう『えびうどん』という名称を使っているなら、素揚げの海老がのったうどんは何というのか」と尋ねたところ、「それは『えびすがたうどん』と呼ぶのだ」と。なんだか、分かるようなヤヤコシイような。

他にも、鹿児島ではさつま揚げのことを「つけ揚げ」という・・・など、いろいろ紹介されてました。つけ揚げの語源は、沖縄の方言だとか。言葉の由来を聞いていると、歴史や交流のつながりも見えてきて、なかなか面白いな、と思います。

参考:http://www.nhk.or.jp/a-room/kininaru/2007/06/0605.htmlことばおじさん:天ぷらの由来)