ドォーモ 「見えない生活」

ドォーモ(Duòmo、どぉーも)は、1989年(平成元年)10月2日から放送されているKBC九州朝日放送製作の九州を代表する「若者向けブロックネットバラエティ情報番組」。現在の放送時間は月曜−木曜の24時10分から25時10分まで。(by.Wikipediaいい番組ですが、これがあるから、水曜どうでしょうは放送されないんだなぁ。

去年から、ドォーモでやっている企画の一つに「見えない生活」というものがあります。視覚障害者の生活に密着して、レポートするというものなのですが、身近に視覚障害の方がいない私にとっては、毎回おどろくことばかり。これまで、どうやって生活しているのか不思議に思っていたので、いつもこの企画があるときは眠い目をこすりつつも、見入ってしまいます。(単発放送だったり、2〜3回分を放送してしばらく触れなかったりするので、見逃すこともあるんですけどね)
これまでは、半年ほどかけて、20代の女性に密着していました。彼女は重度の弱視なのですが、人が多い天神の街中や、点字ブロックが少ない地下街を、ずんずんと真っ直ぐ歩いていくんです。一見すると視覚障害者には見えません。まだ、明暗や光を感じることはできるので、自動販売機や天井の明かりを目標にしたり、音や記憶を元にしていると言っていました。買い物や仕事の様子、公共の乗り物の利用の様子を見たのですが、あまりにスムーズすぎて、こちらは驚いてばかり。天神って、すごくごちゃごちゃしていて、視覚障害者の人には大変だろうと思うのですが、彼女にとっては生活圏なんですよね。
今日からは、全盲のおばあさんの密着取材が始まりました。先天性の糖尿病で視力を失ってから40数年、その間に出産(出産後1年で完全に失明)・育児を経験し、今は一人暮らしをしているそうです。朝食をつくる手際はテキパキしていて、化粧や服の色合いなど、お洒落にも気をつかう素敵なおばあさんでした。いちばん大変なのは、やっぱり道路を歩くことみたいです。点字ブロックがあっても、石が埋め込んである歩道やぼこぼこした素材の歩道では、大変そう。外を歩くときやバスにのるときは、常に状況を記憶して判断しなくてはいけないから、健常者の人の倍以上疲れると仰ってました。そういえば、家の中も、冷蔵庫の中も、全部把握していないといけないですもんね。日頃、ぼーっとしている自分は、どれだけ頭を使っていないのだろうと、反省してしまいます。